残穢 -住んではいけない部屋-

<あらすじ>

住んでる部屋で奇妙な現象が起こっている・・・一人暮らしの女子大生・久保(橋本愛)からそんな手紙を受け取ったホラー作家(竹内結子)が怪談仲間や女子大生と共に謎を解明していく。

 

<感想>

私事ですがYOUTUBEで時々怪談モノを見ています。その中でこの映画がすごく怖いと紹介されたので、興味を持って見てみました。

 

1.そんなに怖くない

ヤバイのは部屋じゃなくてその土地だった・・・?

映画が進んでいくとそのように解明されていきます。家が建ち、家が壊され空き地になり、また駐車場やマンションなどが建つ・・・。しかし上物をどんなにすげ変えようと、土地が呪われているから呪いは続いていくと・・・。

これは理解できますね。まぁそういうこともあるよねと。

ですがもっと進んでいくと、発端は九州のある土地の炭鉱事故が原因で、呪いが広がったのは嫁いだ娘さんがもってきた絵巻のせいとかになります。

うん、絵巻すごいね。

 

確かに炭鉱事故は悲惨ですよ。逃げ出したいのに被害拡大しないために出口を封鎖されるなんて。逃げられずに焼け死んだ炭鉱労働者たちの無念さは計り知れないと思います。

でもさ、ここは災害大国日本。それに加え戦争を経験しました。たくさんの無念な死をとげた人がいます。

こうしている間にも強姦殺人や無差別殺人、親からの虐待で殺される人がいます。いえば過労死も殺人ですし、少年のリンチ殺人などもあります。もっと言えば自殺大国です。

その中でいちいち死んだ人の恨みが伝播して続くなど言っておられんじゃないですか。

そう考えてしまって楽しめなかったですね。

 

2.そんなに怖くない2

人の黒い影が不気味な動きをして近づいてくる。

俳優は腰を抜かしひたすら目を開いてハァハァと息をうるさく荒げる。

 

このパターンに飽きてる自分としては、黒い影が発生してもあぁ・・・としか思えませんでした。

ここで怖がらないといけないんでしょうが、自分の性格がヒネてるせいか、そのパターン見たことあるからいいよってなります。

これで怖いと思える人には楽しいのでしょうが、明らかにCGの黒いモニャモニャがウゾウゾしてても、うーん既視感・・・としか思えませんでしたね。

 

あと作中で何度か首吊り幽霊が出てくるのですが、これが作中で「ブランコ」と言われているようにほんとに勢いよくブラブラしていて・・・。怖いポイントなんでしょうが、すみません、楽しそうで笑っちゃいました。

 

3.これから皆に何か起こるよっていう

オチは良かったです。

話を聞いただけでも呪われるっていうのは、まぁ他のホラー映画でも見たことあるので新しい感じは全くないですが、登場人物全員これからヤバいよっていう感じで終わるのは良かったです。

特に建てたばかりの新居で起こる呪いの前触れ(人のいない所で感知センサーが作動したり、気持ちの悪いイタズラ電話がかかってきたり)は、別の意味でもゾクゾクしました。

久保さんのように賃貸なら引っ越すのもまぁできるでしょう。何万か犠牲にすればできます。しかし終の棲家と決めた新築マイホームは・・・・・・耐えるにもストレスだろうし、引っ越しするにも費用と何より人生設計が・・・・・・。ほんとに見ててつらくなりました。

 

一番よかったのが私は関係ないのよとノホホンとした感じで描かれてたご近所さんの家で、子供が天井を見上げていたシーンですね。

大人はまだ気づかないんでしょうねぇ。でもそのうち子供達が何か気味の悪いことを一斉に言い始める・・・。そう予感させるワンシーンは最高でした。

 

<まとめ>

ホラーとしてはありがちで全ての既視感を集めたような作品。

出てる俳優が好きとかいうモチベーションなら見て楽しいと思います。

原作を読んでないので、原作と比べてどうというのが語れないのですが、ホラー映画としての怖さはほとんどなかったですね。

ホラーにうるさいYOUTUBEの方、なぜこれを勧めたし・・・。まぁ実話怪談をやっている人には面白いのかもしれませんね。